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革製品のお手入れガイド

財布やバッグ、靴——長く愛用するために知っておきたい、トラブルの予防と、自分でできるお手入れのコツを職人の視点でまとめました。

工房で丁寧に磨き上げられた革靴

「まだ大丈夫」が、いちばん高くつく

革は、油分と水分を含むことでしなやかさを保つ「生きた素材」です。お手入れを怠ると油分が抜けて硬くなり、折り曲げ部分からひび割れていきます。小さなサインのうちなら手軽なお手入れで済むものが、放っておくとパーツの作り直しや、元に戻せない状態になってしまうことも。早めに手をかけるほど、安く・元に近い状態で直せます。

乾燥して色あせた革ブーツの修理前後の比較
修理事例:乾燥・色あせが進んだブーツも、補色と仕上げ直しで蘇ります(写真左:修理前/右:修理後)
革職人 小川大地
この修理を担当した職人 小川 大地

写真をご覧の通り、素晴らしいメンテナンスができたと思います!

汚れが蓄積し、革の乾燥と色抜けがあるKEENのブーツです。

こちらのブーツは、お客様が被災地でお仕事をする際にともに戦ってくれた相棒だということをお聞きし、是非できる限りの対応をしたいと思い、この度ご依頼いただきました。

元々ヌバックに近い革のようでしたが履き口部分は摩擦で毛が寝て艶が出ていたので、今後のことも考えて思い切ってバケッタ加工のような、靴クリームを用いての仕上げをさせていただきました。

まずはとにかく汚れを落とすことに注力しました。水と溶剤、スチームを用いて汚れを除去し、乾く前にデリケートクリームを塗布し革に水分を与えます。汚れが落ちたことを確認して、ブラウンの靴クリームを用いて一気に補色と油分補給を行いました。するとみるみるうちに色とツヤ、柔らかさが取り戻されました。これが靴磨きの力です。

もう履けないかな?というお靴がございましたらまずはご相談ください。綺麗に復活するかもしれません。参考になりましたら幸いです。

初期のサイン 放っておくと… 早めのお手入れ 放置後の修理
革のカサつき・乾燥 折り目からひび割れ(クラック)。一度入ると元には戻りません 保湿ケアで予防 染め直し・補修。深いものは修復が難しいことも
コバ(革の縁)のひび割れ 内部の芯が剥がれ、縁が崩れていきます コバの補修・磨き直し パーツの作り直し
糸のほつれ(1針でも) 縫い目が次々ほどけ、力のかかる革が裂けます 糸の縫い直し 革パーツごと交換
角・持ち手の色あせ こすれて全体に広がっていきます 部分的な補色 全体の染め直し
ファスナーの引っかかり 歯が壊れ、スライダー交換では直らなくなります スライダー交換・調整 ファスナーを丸ごと交換
白カビ 革の内部まで菌が入り、シミ・変色・色抜けに クリーニング 染め直し。取り切れないことも
雨など水濡れの放置 輪ジミ(ウォータースポット)が残ります すぐ拭けば防げます 染め直しが必要に

革は、手をかけた分だけ応えてくれる

手入れをした革は、ただ長持ちするだけではありません。使い込むほどに色味が深まり、艶が増し、あなただけの表情へと「育って」いきます。修理やメンテナンスは、傷んだものを元に戻すだけでなく、これから先も気持ちよく使い続けるための一歩です。

ベルルッティのレザーバッグをパティーヌ補修した修理前後の比較
修理事例:ベルルッティのレザーバッグを、染料によるパティーヌで再仕上げ(写真左:修理前/右:修理後)
革職人 小川大地
この修理を担当した職人 小川 大地

ベルルッティのレザーバッグをパティーヌ補修にてお預かりしました。

こちらのバッグは長年使い込まれたことで味わい深い表情へと変化していましたが、過去に他店で施工されたパティーヌが顔料による塗装仕上げとなっており、ご使用とともに刷毛跡や塗膜のムラが目立つ状態となっていました。

オーナー様からは「ベルルッティ本来の風合いを取り戻したい」とご相談をいただき、まず既存の顔料を丁寧に除去。その後、染料を用いて再度パティーヌを施しました。

今回はグラデーションを意識しながら色を重ね、ベルルッティらしい奥行きのある表情へ。背面にはグリーンを差し色として取り入れ、お客様のセンスが光る唯一無二の仕上がりとなっています。

顔料による塗装とは異なり、染料によるパティーヌは革本来の質感や透明感を活かせるのが特徴です。

一生もの

直しながら使うことで、何年先もあなたの手元に置いておけます

環境にやさしい

買い替えるより、直して長く使うほうが地球にもやさしい選択です

価値を保つ

状態のよい革製品は、資産としての価値も保たれやすくなります

プロに頼む前に、自分でできるお手入れ

毎日のちょっとした習慣で、革はぐんと長持ちします。まずはおうちでできるケアから始めてみましょう。

革バッグのファスナーまわりを手縫いで修理する職人の手元
毎日のケアで防ぎきれない傷みは、職人が一針ずつ手仕事で直します
日常 使った後は、乾いた柔らかい布でやさしく乾拭き。ホコリをためないようにしましょう
保湿 季節の変わり目など年2〜3回、革用クリームをごく薄く。塗りすぎは禁物です
保管 詰め物をして型崩れを防止。風通しのよい場所で、直射日光と湿気を避けて保管します
雨に濡れたら すぐ乾いた布で押さえるように拭き、陰干しを。こすらないのがポイントです

やってはいけないこと

  • ドライヤーや直射日光で急いで乾かす(ひび割れの原因になります)
  • オイル・クリームの塗りすぎ(ベタつき・カビのもとに)
  • 濡れたまま放置する/ビニール袋で密閉して保管する(カビのもとに)

クラフトワーカーズ

大切な革製品を、信頼できる職人

革職人 内永宜孝 革職人 櫻井祐介 革職人 小川大地 顔の見える職人が対応。プロフィールを見て自分で選べます

気になるサインが出たら早めの相談がお得。
複数の職人にまとめて無料見積もり、比べて納得してから依頼できます。

  • 複数の職人へ、まとめて見積もり 料金・納期・修理方法を比較して、納得して選べます
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  • 厳選された革のプロが対応 経験と実績のある職人だけが在籍しています
  • 職人と直接やり取りできる安心 依頼前から気になる点を確認できるので、大切な品も任せて安心です
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